発電・送電・配電の仕組みとその在り方

現在我々が用いている電気の殆どは、電動機と同様の構造を持つ発電機を回転させることによって得られている。そして、その発電電力を送電線に送る訳だが、発電した電力をそのまま送電する訳ではない。送電線は銅線とは言っても僅かながらの電気抵抗がある。だから、電流値が大きいと抵抗損が大きくなってロスも大きくなってしまう。そこで、変圧器で電圧を上げて電流値を小さくしてから送電線に乗せるようにしている。ところが、電圧が高いままだと今度は配電設備の耐圧を高くしないといけなくなり、これでは配電設備費用が嵩んでしまう。そこで、送電電力を配電に都合の良い電圧まで下げてから電柱などの配電線に送るようにしている。このような仕組みで、我々は電気を利用することができているのである。しかし、昨年の震災を機に電気エネルギー電気エネルギーの在り方が根本から問われるようになり、果たしてこのような仕組みのままで良いのかという議論が盛んに行われるようになった。従来は発電から送配電に至るまでを全て地元の電力会社が行うことが当たり前であったが、それがそのままで良いのかという疑問が呈されているのがその代表例である。技術的なアプローチによって、現在の発変電・送配電の仕組みを変えようとする試みも当然ながら存在する。発電機を回す発電のみならず、物質の光励起を利用した太陽光発電に、物質の酸化還元反応による燃料電池がそうである。誘導損のある交流よりも送電ロスの少ない直流送電も既に実用段階に入っており、今後、蓄電池の技術が進めば、配電の在り方も大きく変わるであろう。